【栄光の悪魔貴族達】第1章エピローグ 星辰天軍、そして…
サタンは体の節々が痛むのを感じた。
もうだめだ…精一杯戦ったが、到底勝てなかった。自慢の槍は折れ、羽はもぎ取られ、体中から血に似た体液が噴出している。今や体は何百本もの触手で押さえつけられている。抵抗は不可能だ。
他の悪魔達も同じだった。ルシファーは半分気を失いながらアザトースに取り込まれかけていた。全員まとめて例外なく捕まり、死刑執行の時間は近い。
触手の巻きつく力が強くなる。
「一思いに殺せ!!」サタンが叫んだときだった。
不意に太陽のような強烈な光が差し込んだかと思うと、触手の力が弱まった。
「……!?」全員が驚いて光が当たる南のほうをゆっくりと振る向いた。
そしてそこに見たものを彼らは永遠に忘れないだろう。
天空高く輝く一筋の光がアザトースの腹を打ち抜いており、その光は光輝く遥か大空の彼方の騎士達の円錐形状の物体から発射されたものだった。騎士達は無数いて、炎の如く輝き、竜の様な生物に乗っていた。騎士達はまるで人間のようだった。
そして騎士達の間から紫と白の光を放つ巨人が現れた。それはなにやら武具のようなもので武装しているらしく奇妙な形の巨人だったが威厳を持っていた。
「星辰天軍(スター・ウォーリアーズ)!…それに【旧神】も…だと…?」
それがアザトースの最後の言葉となった。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【旧神】と呼ばれた大男はそのまま我々人智の及ばぬ巨大な光の槍でアザトースを突き刺した。
そして彼らはすぐさま光の手で悪魔達を助け、優しく包みこんだ。
次の瞬間大爆発が起きて混沌の王は地上から永遠に消え去った。
悪魔達は今でも【旧神】の手の感触を忘れることはできない。【旧神】たちはその慈悲深い心で地球の戦士達を巻き添えから救ったのだ。
やがて悪魔達はエデンの園に舞い戻っていた。彼らは光の巨人と軍団が天高く、遠いオリオン座へ帰っていく姿を見て無言のうちに敬礼をした。これが彼らにできる、唯一のお礼だった。
「彼らは」地獄の道化師は言った。「ミカエルとガブリエルが呼んでくれたんですよ。地球に危機が迫っているのを最初に私に伝えて、この大計画を考えたのも彼らです。アザトースに一芝居うつのは大変でしたが、彼ら立案のこの計画は大成功でしょう」
「そうなのか!?」サタンは驚いた。「あいつら全部わかっていたのか!?」
宙を何かが横切る音がした。見るとそれは他ならぬ2人組みだった。
「全能の神に不可能はないのだよ。ただ、連中のやってくるのがわかったのは戦争の随分後なんだがな…でわかった後、偶然であったそちらの道化師さんに全部話して連中が来るであろうエデンの園にあんた達を送り込ませたんだ」
ミカエルは笑って言った。
「感謝してちょうだいね。貴方方を追っかけたのは前半は偵察、後半はこのことを伝えたかったからよ。といっても、わかったのは貴方方がブロッケン山にいた時なんだけど」
ガブリエルはすまして言うと「リリスによろしくね。今度あったら殺すって言っといて」と言い、ミカエルの手を握って2人とも大空へ消えてしまった。
「やれやれ、後でたっぷりお礼をさせていただかなくてはね…」ルシファーが苦笑しながらつぶやいた。
「もっと早く教えてくれればいいのに…まぁ調査にも時間がかかったんだろうが」マモンがため息をついて言った。
「しかし、我々までもだますとは…おまけにここに送り込んだのも作戦の一つだと、メフィスト?」ルシファーが少し腹を立てた。
「敵をだますならまず味方からと言うではありませんか」地獄の道化師はすまして言うと、賢者の石で作った薬を残してさっさと消えてしまった。
「ああ、あいつ薬だけ置いて逃げたな!」レヴィアタンが嫉妬で顔を黄色くしながら怒った。
「最終的に私達は天使達の手の内で踊らされたのだなぁ…」アスモデウスが官能小説を読みふけりながら悔しそうに言った。
一同は苦笑いした。なんだか変な気分だった。
空は青く晴れ渡り、風は心地いい。エデンの園に活気が少し戻ったような気がした。
「おおい、皆様!!」不意に蛇になったりリスが戻ってきた。
「おねえさまぁ!!ご無事でしたか!!」グレモリーはリリスを抱きしめて激しく愛撫した。
「くすぐったいわ。グレモリー…な…何なのみんな…その姿は、それにその傷は?」
リリスは愛撫を受けながらも悪魔達がそれぞれ汗と汚れと傷まみれだと言うことに気がついたのだ。
「話せば」サタンが薬を飲ませながら言った。「大変長くなる」
「私の店でゆっくり話しましょうよ」ベルゼバブはハエを追っ払いながら全員に自分が経営する高級レストランの無料チケットを渡した。
「大魔王様は報告を聞いてなんて言うかな…」ルシファーはつぶやいた。
「信じないのがおちだろう」リリス以外の皆が声をそろえて言った。
「ねぇ!?本当に何があったの!?ねぇってばぁ…!!」リリスが子供みたいにサタンにことのいきさつを話すよう求めた。
一同はそれぞれ元気を取り戻し再び自らの世界へ帰ることにした。悪魔の青春行進曲がさわやかに流れ、動物達の伴奏がそれを活気付けた。サタンの全てを語る声とリリスの驚嘆の声も入り混じり、まるで遠足の様だった。
そして眼下のエデンの園では、呪いを受けたアダムとイヴが厳かに血の涙を流して悲しんでいるのであった。
(第1章終了)
あとがき
疲れました。塾の合宿や学校のテストが重なり、当初はこのまま打ち切ってしまおうかとまで思いましたが何とか完成できました。
えと、もともとはこれは純愛バトルファンタジー(シャナみたいなの)でいこうと考えてました。でも、南米文学の「7悪魔の旅」を呼んでからもっと人間味のある物語を作ろうと決め、当初は戦争オンリーだったはずが後半になると雰囲気がガラッと変わったりして我ながら読み返して唖然としました。
あと、これは戦争のシーンとかは『失楽園』を参考にし、また作者自身も渋い性格なため古文体を多用して読みにくかったかもしれませぬ。反省してます。
さて、次回作は全て決まっています。今度の主人公はマモンです。そして舞台は1929年のアメリカ。
もうこれで、何をテーマにするかわかった方もいるかもしれません。次回作はより面白くする様努力します。
最後に、最後の最後までお付き合いくださった読者の皆様(特に多くのコメントを残してくださった銀蛇様)まことにありがとうございました。どうかまだまだ未熟な奴ですが、よろしくお願いいたします。
それでは、第2章で会いましょう。さよなら

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もうだめだ…精一杯戦ったが、到底勝てなかった。自慢の槍は折れ、羽はもぎ取られ、体中から血に似た体液が噴出している。今や体は何百本もの触手で押さえつけられている。抵抗は不可能だ。
他の悪魔達も同じだった。ルシファーは半分気を失いながらアザトースに取り込まれかけていた。全員まとめて例外なく捕まり、死刑執行の時間は近い。
触手の巻きつく力が強くなる。
「一思いに殺せ!!」サタンが叫んだときだった。
不意に太陽のような強烈な光が差し込んだかと思うと、触手の力が弱まった。
「……!?」全員が驚いて光が当たる南のほうをゆっくりと振る向いた。
そしてそこに見たものを彼らは永遠に忘れないだろう。
天空高く輝く一筋の光がアザトースの腹を打ち抜いており、その光は光輝く遥か大空の彼方の騎士達の円錐形状の物体から発射されたものだった。騎士達は無数いて、炎の如く輝き、竜の様な生物に乗っていた。騎士達はまるで人間のようだった。
そして騎士達の間から紫と白の光を放つ巨人が現れた。それはなにやら武具のようなもので武装しているらしく奇妙な形の巨人だったが威厳を持っていた。
「星辰天軍(スター・ウォーリアーズ)!…それに【旧神】も…だと…?」
それがアザトースの最後の言葉となった。
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【旧神】と呼ばれた大男はそのまま我々人智の及ばぬ巨大な光の槍でアザトースを突き刺した。
そして彼らはすぐさま光の手で悪魔達を助け、優しく包みこんだ。
次の瞬間大爆発が起きて混沌の王は地上から永遠に消え去った。
悪魔達は今でも【旧神】の手の感触を忘れることはできない。【旧神】たちはその慈悲深い心で地球の戦士達を巻き添えから救ったのだ。
やがて悪魔達はエデンの園に舞い戻っていた。彼らは光の巨人と軍団が天高く、遠いオリオン座へ帰っていく姿を見て無言のうちに敬礼をした。これが彼らにできる、唯一のお礼だった。
「彼らは」地獄の道化師は言った。「ミカエルとガブリエルが呼んでくれたんですよ。地球に危機が迫っているのを最初に私に伝えて、この大計画を考えたのも彼らです。アザトースに一芝居うつのは大変でしたが、彼ら立案のこの計画は大成功でしょう」
「そうなのか!?」サタンは驚いた。「あいつら全部わかっていたのか!?」
宙を何かが横切る音がした。見るとそれは他ならぬ2人組みだった。
「全能の神に不可能はないのだよ。ただ、連中のやってくるのがわかったのは戦争の随分後なんだがな…でわかった後、偶然であったそちらの道化師さんに全部話して連中が来るであろうエデンの園にあんた達を送り込ませたんだ」
ミカエルは笑って言った。
「感謝してちょうだいね。貴方方を追っかけたのは前半は偵察、後半はこのことを伝えたかったからよ。といっても、わかったのは貴方方がブロッケン山にいた時なんだけど」
ガブリエルはすまして言うと「リリスによろしくね。今度あったら殺すって言っといて」と言い、ミカエルの手を握って2人とも大空へ消えてしまった。
「やれやれ、後でたっぷりお礼をさせていただかなくてはね…」ルシファーが苦笑しながらつぶやいた。
「もっと早く教えてくれればいいのに…まぁ調査にも時間がかかったんだろうが」マモンがため息をついて言った。
「しかし、我々までもだますとは…おまけにここに送り込んだのも作戦の一つだと、メフィスト?」ルシファーが少し腹を立てた。
「敵をだますならまず味方からと言うではありませんか」地獄の道化師はすまして言うと、賢者の石で作った薬を残してさっさと消えてしまった。
「ああ、あいつ薬だけ置いて逃げたな!」レヴィアタンが嫉妬で顔を黄色くしながら怒った。
「最終的に私達は天使達の手の内で踊らされたのだなぁ…」アスモデウスが官能小説を読みふけりながら悔しそうに言った。
一同は苦笑いした。なんだか変な気分だった。
空は青く晴れ渡り、風は心地いい。エデンの園に活気が少し戻ったような気がした。
「おおい、皆様!!」不意に蛇になったりリスが戻ってきた。
「おねえさまぁ!!ご無事でしたか!!」グレモリーはリリスを抱きしめて激しく愛撫した。
「くすぐったいわ。グレモリー…な…何なのみんな…その姿は、それにその傷は?」
リリスは愛撫を受けながらも悪魔達がそれぞれ汗と汚れと傷まみれだと言うことに気がついたのだ。
「話せば」サタンが薬を飲ませながら言った。「大変長くなる」
「私の店でゆっくり話しましょうよ」ベルゼバブはハエを追っ払いながら全員に自分が経営する高級レストランの無料チケットを渡した。
「大魔王様は報告を聞いてなんて言うかな…」ルシファーはつぶやいた。
「信じないのがおちだろう」リリス以外の皆が声をそろえて言った。
「ねぇ!?本当に何があったの!?ねぇってばぁ…!!」リリスが子供みたいにサタンにことのいきさつを話すよう求めた。
一同はそれぞれ元気を取り戻し再び自らの世界へ帰ることにした。悪魔の青春行進曲がさわやかに流れ、動物達の伴奏がそれを活気付けた。サタンの全てを語る声とリリスの驚嘆の声も入り混じり、まるで遠足の様だった。
そして眼下のエデンの園では、呪いを受けたアダムとイヴが厳かに血の涙を流して悲しんでいるのであった。
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えと、もともとはこれは純愛バトルファンタジー(シャナみたいなの)でいこうと考えてました。でも、南米文学の「7悪魔の旅」を呼んでからもっと人間味のある物語を作ろうと決め、当初は戦争オンリーだったはずが後半になると雰囲気がガラッと変わったりして我ながら読み返して唖然としました。
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もうこれで、何をテーマにするかわかった方もいるかもしれません。次回作はより面白くする様努力します。
最後に、最後の最後までお付き合いくださった読者の皆様(特に多くのコメントを残してくださった銀蛇様)まことにありがとうございました。どうかまだまだ未熟な奴ですが、よろしくお願いいたします。
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テーマ : 自作小説(ファンタジー) - ジャンル : 小説・文学
【栄光の悪魔貴族達】第1章将臭供〆能決戦
あまい、果実の味が口いっぱいに広がる。みずみずしく、シャリシャリと心地よい食感。
まさしく罪の味である。
そうだ、リリスの巧みな誘惑によりイヴは遂に罪の味を知り、新たな心『悪しき心』を手に入れた。
イヴはその味に感激したらしく、一口目を口にしてから随分長く、その場で目をつぶって知恵の果実を味わっていたがやがて新たに心の中に生まれた『貪欲』は今まで以上により激しく知恵の実をを求め始めた。
リリスがふと見ると、アダムがこちらへ向かってやってきている。心優しい夫はイヴの後を追い、罪の味を知るだろう。
まず二人は羞恥心に目覚める。そしてイチジクの葉で大事な部分を隠すことから始まり、彼らは子孫ともどもあらゆるものを犠牲にして永遠に罪を犯し続けるのだ。
そしてその後に待っているのは全人類の破滅、それに永遠の神からの罰と呪いだ。
「…さようなら二人の夫婦。末永く、罪の中で生きてね…どこまでも夫に従順なイヴ。そして私の最初の夫アダムよ!さようなら!!」
リリスは心の中でそうつぶやくと、1日後神から永遠の罰を受ける二人を背中にその場から立ち去った。
みるとエデンの園に、黒い暗雲が立ち込めていた。
「二人の船出にはふさわしい日ね…うふふふ」
リリスは勝利に酔いしれながら身をくねらせてもと来た道を戻った。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
暗雲の中ではマルコシアスがすさまじい力を発揮していた。
彼は狼怪獣の姿に戻り、体中の兵器を総動員して戦いに望んだ。
彼は2対の翼の計40門の炎の氷柱、口の中には88ミリ砲、それに長い首の左右4門のガトリングガン、更に腹の近くにある機関銃だの対空機関砲だのを一斉にアザトースめがけてぶち込んでいた。
それは恐るべき威力であった。かつて戦場で100万の天使たちを一瞬で葬り去り、都市でさえ廃墟にしてしまいかねないこれらの重兵器はいずれも強烈な火線をアザトースに浴びせかけた。
何万何千何百と言う弾丸は高速でアザトースにぶつかり、貫通し、炎の氷柱は彼の貫いて爆発したかと思えば今度は88ミリの連続砲撃が容赦なくアザトースを叩きのめす。爆発、閃光、硝煙がこの無限の暗闇の世界をすべてを支配したように思われた。
このすさまじい一斉射撃の間、ベルフェゴールも彼に加勢をしていたことも述べておこう。
彼女は輿の下に隠してある、折りたたみ式の対戦車ライフルのようなエネルギー砲を撃ちまくったのだ。それは超自然のエネルギーを発射する強力なライフルで、彼女の4倍以上の大きさであった。裏方でライフルの反動から主人を守るべく銃を支えるサル達が苦労したことといったら!!
すさまじい一斉射撃は終わり、あたりには88ミリ砲の爆発煙と炎の氷柱が残した数多くの『ミサイル雲』が残っていた。周囲一帯は厚い硝煙に覆われ、さしもの混沌の王も死んだかと思われた。
しかし!!硝煙の中で混沌の王は生き延びていた。
「フハハハハ!!バカな悪魔共め!今度はこちらの番だ!!」
アザトースはまったくダメージを受けていないのである!その証拠に彼の声はいまだ元気だし、まだ硝煙が晴れぬうちに全触手が一斉に悪魔たちに襲い掛かってきたからだ!
「なんて奴だ!妬ましいまでのその防御力!!」嫉妬の悪魔が叫んだ。
「どうだっていい!」傲慢の悪魔が剣を片手に叫んだ。「行くぞ、突撃用意!」
「よっしゃ!任せとけ!」憤怒の悪魔が合図すると、淫乱、暴食の悪魔達は戦闘隊形を整えた。地獄の道化師は連装銃に弾丸を込め、サーベルをどこからか出した。他の戦闘力のない悪魔達は後方に下がる。悪魔は無駄な戦いはしないのだ。
触手が何千もの怒りの声を上げて尚も悪魔たちに迫る。風が強くなり、あたりは砂埃が舞う。漆黒の台地の中で2つの巨大な力がぶつかり合おうとしていた。
ゾフィーエルが軍旗を振り上げて叫んだ。
「祖国のために!悪魔のために!世界制覇のために!」
「そしてご主人様のために!」
マルコシアスが青年に戻り2本の剣をもって叫んだ。触手はもうすぐそこまで迫っている。轟々と風が鳴り、天はベートーヴェンの作品の如くそこら中に轟音のシンフォニーを響かせた。
傲慢の悪魔が剣を天高く突き上げた。
「突撃開始!!」
ゾフィーエルが奈落のそこから響き渡るような喇叭を鳴らし、軍旗を振るう。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
悪魔達は雄たけびを上げて戦闘隊形を保ちながら一斉に突撃した。何万もの触手と真っ向から戦う道を選んだ悪魔貴族達の戦うさまは壮烈であった。
「うおおおおおおお!!!!!!」
憤怒の悪魔は声にならない声を上げて迫る最初の触手を槍で叩き切った。ゾフィーエルは死に物狂いで剣を振るい、暴食の悪魔は爆弾を投げつけ、淫乱の悪魔は自分を絞め殺そうとする触手と死闘を演じ、嫉妬の悪魔は彼を助けようと触手に噛み付いた。地獄の道化師は必死に銃を連射したがやがて弾切れになり、包囲されてしまった。
あちらこちらで死闘が繰り広げられた。後から思い返せばそれはほんの20分の戦いだったのだが、悪魔達には永遠に感じられた。
戦いのさなか傲慢の悪魔とマルコシアスは触手を無視して本体に向かって突進した。マルコシアスが邪魔な触手をなぎ払うとその間を傲慢の悪魔が通り、遂に彼は汗だくになりながら本体にたどり着いた。
「愚かなアザトースよ!この私の剣で死ねることを喜べ!」
傲慢の悪魔は慢心の力を込めて一刀をアザトースにお見舞いした。
が…彼の魔剣をもってしてもアザトースは切れなかった。それどころか逆に剣はずぶずぶとアザトースの体の中への飲みこまれていく。やがて傲慢の悪魔自体も飲まれていった。彼は悲鳴を上げた。
「私は死なない!お前達は私の中に取り込まれて、私の餌となるのだ!!」
アザトースは勝利の咆哮を挙げた。見ると、あちこちで悪魔達は包囲されて捕らえられているではないか!!
「くそ…もうだめか…せめて大魔王になってから死にたかった…」
傲慢の悪魔は薄れ行く意識の中でそうつぶやいた。

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まさしく罪の味である。
そうだ、リリスの巧みな誘惑によりイヴは遂に罪の味を知り、新たな心『悪しき心』を手に入れた。
イヴはその味に感激したらしく、一口目を口にしてから随分長く、その場で目をつぶって知恵の果実を味わっていたがやがて新たに心の中に生まれた『貪欲』は今まで以上により激しく知恵の実をを求め始めた。
リリスがふと見ると、アダムがこちらへ向かってやってきている。心優しい夫はイヴの後を追い、罪の味を知るだろう。
まず二人は羞恥心に目覚める。そしてイチジクの葉で大事な部分を隠すことから始まり、彼らは子孫ともどもあらゆるものを犠牲にして永遠に罪を犯し続けるのだ。
そしてその後に待っているのは全人類の破滅、それに永遠の神からの罰と呪いだ。
「…さようなら二人の夫婦。末永く、罪の中で生きてね…どこまでも夫に従順なイヴ。そして私の最初の夫アダムよ!さようなら!!」
リリスは心の中でそうつぶやくと、1日後神から永遠の罰を受ける二人を背中にその場から立ち去った。
みるとエデンの園に、黒い暗雲が立ち込めていた。
「二人の船出にはふさわしい日ね…うふふふ」
リリスは勝利に酔いしれながら身をくねらせてもと来た道を戻った。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
暗雲の中ではマルコシアスがすさまじい力を発揮していた。
彼は狼怪獣の姿に戻り、体中の兵器を総動員して戦いに望んだ。
彼は2対の翼の計40門の炎の氷柱、口の中には88ミリ砲、それに長い首の左右4門のガトリングガン、更に腹の近くにある機関銃だの対空機関砲だのを一斉にアザトースめがけてぶち込んでいた。
それは恐るべき威力であった。かつて戦場で100万の天使たちを一瞬で葬り去り、都市でさえ廃墟にしてしまいかねないこれらの重兵器はいずれも強烈な火線をアザトースに浴びせかけた。
何万何千何百と言う弾丸は高速でアザトースにぶつかり、貫通し、炎の氷柱は彼の貫いて爆発したかと思えば今度は88ミリの連続砲撃が容赦なくアザトースを叩きのめす。爆発、閃光、硝煙がこの無限の暗闇の世界をすべてを支配したように思われた。
このすさまじい一斉射撃の間、ベルフェゴールも彼に加勢をしていたことも述べておこう。
彼女は輿の下に隠してある、折りたたみ式の対戦車ライフルのようなエネルギー砲を撃ちまくったのだ。それは超自然のエネルギーを発射する強力なライフルで、彼女の4倍以上の大きさであった。裏方でライフルの反動から主人を守るべく銃を支えるサル達が苦労したことといったら!!
すさまじい一斉射撃は終わり、あたりには88ミリ砲の爆発煙と炎の氷柱が残した数多くの『ミサイル雲』が残っていた。周囲一帯は厚い硝煙に覆われ、さしもの混沌の王も死んだかと思われた。
しかし!!硝煙の中で混沌の王は生き延びていた。
「フハハハハ!!バカな悪魔共め!今度はこちらの番だ!!」
アザトースはまったくダメージを受けていないのである!その証拠に彼の声はいまだ元気だし、まだ硝煙が晴れぬうちに全触手が一斉に悪魔たちに襲い掛かってきたからだ!
「なんて奴だ!妬ましいまでのその防御力!!」嫉妬の悪魔が叫んだ。
「どうだっていい!」傲慢の悪魔が剣を片手に叫んだ。「行くぞ、突撃用意!」
「よっしゃ!任せとけ!」憤怒の悪魔が合図すると、淫乱、暴食の悪魔達は戦闘隊形を整えた。地獄の道化師は連装銃に弾丸を込め、サーベルをどこからか出した。他の戦闘力のない悪魔達は後方に下がる。悪魔は無駄な戦いはしないのだ。
触手が何千もの怒りの声を上げて尚も悪魔たちに迫る。風が強くなり、あたりは砂埃が舞う。漆黒の台地の中で2つの巨大な力がぶつかり合おうとしていた。
ゾフィーエルが軍旗を振り上げて叫んだ。
「祖国のために!悪魔のために!世界制覇のために!」
「そしてご主人様のために!」
マルコシアスが青年に戻り2本の剣をもって叫んだ。触手はもうすぐそこまで迫っている。轟々と風が鳴り、天はベートーヴェンの作品の如くそこら中に轟音のシンフォニーを響かせた。
傲慢の悪魔が剣を天高く突き上げた。
「突撃開始!!」
ゾフィーエルが奈落のそこから響き渡るような喇叭を鳴らし、軍旗を振るう。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
悪魔達は雄たけびを上げて戦闘隊形を保ちながら一斉に突撃した。何万もの触手と真っ向から戦う道を選んだ悪魔貴族達の戦うさまは壮烈であった。
「うおおおおおおお!!!!!!」
憤怒の悪魔は声にならない声を上げて迫る最初の触手を槍で叩き切った。ゾフィーエルは死に物狂いで剣を振るい、暴食の悪魔は爆弾を投げつけ、淫乱の悪魔は自分を絞め殺そうとする触手と死闘を演じ、嫉妬の悪魔は彼を助けようと触手に噛み付いた。地獄の道化師は必死に銃を連射したがやがて弾切れになり、包囲されてしまった。
あちらこちらで死闘が繰り広げられた。後から思い返せばそれはほんの20分の戦いだったのだが、悪魔達には永遠に感じられた。
戦いのさなか傲慢の悪魔とマルコシアスは触手を無視して本体に向かって突進した。マルコシアスが邪魔な触手をなぎ払うとその間を傲慢の悪魔が通り、遂に彼は汗だくになりながら本体にたどり着いた。
「愚かなアザトースよ!この私の剣で死ねることを喜べ!」
傲慢の悪魔は慢心の力を込めて一刀をアザトースにお見舞いした。
が…彼の魔剣をもってしてもアザトースは切れなかった。それどころか逆に剣はずぶずぶとアザトースの体の中への飲みこまれていく。やがて傲慢の悪魔自体も飲まれていった。彼は悲鳴を上げた。
「私は死なない!お前達は私の中に取り込まれて、私の餌となるのだ!!」
アザトースは勝利の咆哮を挙げた。見ると、あちこちで悪魔達は包囲されて捕らえられているではないか!!
「くそ…もうだめか…せめて大魔王になってから死にたかった…」
傲慢の悪魔は薄れ行く意識の中でそうつぶやいた。

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【栄光の悪魔貴族達】第1章将臭機“新
地獄の道化師は講堂の扉を開き、アザトースが見事な触手裁きで悪魔貴族たちを全員まとめて捕らえるのを見守った。
彼らは実にあっけなくつかまった。悪魔たちはまさか人の心の中まで見抜いてしまう悪魔の目でさえ、見ることができないものがこの地球上にあるとは思っていなかったので一向はアザトースが姿を実体化するまで何が起こったのかまったくわからなかった。
悪魔たちの中で一番頭の良い元智の女神ベルフェゴール(なにせ紀元前に18世紀の技術を駆使して重カノン砲を工場で量産する程の奴である)でさえ、当初はテレキネシスかサイコキネシスで自分が空中に持ち上げられていると思った。
だが、悪魔たちはすぐに体中の自由がきかなく、また体中が締め付けられていることがわかり、自分たちが何かにつかまれているとわかった。彼らはすぐに落ち着くと、自由が利かないながらも相手を探した。
そして彼らは空中にいる地獄の道化師を見つけるとすぐさま罵詈雑言、聞くに堪えない暴言の数々、誹謗中傷の嵐をお見舞いした。
人間ならば、これらの言葉だけでどんな強い意志を持つものでも打ち砕かれ、二度と立ち直れぬほどの効果があってだろうが地獄の道化師の前ではまったく効果が無かった。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
地獄の道化師は落ち着き払って全員分の武器を奪い去ると、アザトースに言った。
「アザトース様、では早速お願いいたします」
「うむ」
アザトースはそういうと、周囲一帯を厚い霧で覆った。こうすればもう外からは彼らの姿は見えない。
そうして準備周到の上でアザトースは警戒を怠らずに、自らの姿を実体化した。
もしエデンの園で爆弾が−ベルフェゴールが夢の中で理論と設計図を思いついた水素爆弾−が炸裂したとしても、悪魔たちの経験した当然の驚愕は、爆弾の炸裂以上だったであろう。
アザトースはそのまま触手を引き寄せ、彼らを飲み込もうとその黒いガスの体の一部にブラックホールのような丸い口をあけた。それはなんともいえないグロテスクな光景で、その光景のあまりの恐ろしさに悪魔たちは声に鳴らない悲鳴を上げた。
「ああ!皆様!捕まってしまいましたか!」
口の奥のほうからマモンの悲鳴が聞こえた。これは駆れた金切り声であった。悪魔たちはいよいよ顔面蒼白となり、大暴れして待ち受ける運命に抵抗した。
しかし、強大な力を持つアザトースは口を大きく開けて彼らを飲み込もうとする。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
さすがのサタンももうだめだと思ったときだった。
彼は不意に動物たちの存在を思い出した。「まだ希望は廃れてはいない…」
そしてその『希望』はすぐ訪れた。動物たちが霧を破ってアザトースに背後から突進したのである!
ここで、アザトースは大怪我を…と書きたいところなのだが残念ながら混沌の王はまだ警戒を解いてはいなかった。あっという間に動物たちは触手に袋叩きにされて力を失い、むなしく地に落ちてしまったのである。
『希望』の火はともらなかった。
「メフィストフェレス!まだ脅威は去っていなかったではないか!!この嘘つきめ!!」
アザトースは当然のごとく怒ったが、地獄の道化師はすまして、「彼らは戦力外ですよ。貴方様が恐れるほどの奴らではなかったでしょう?」と言った。
「…まぁいい。どうせこれですべての脅威は去ったわけであるし」
アザトースは人間が鼻を鳴らすときのように『ふん』と言うと、再び悪魔たちを全員まとめて一気に飲み込んだ。悪魔たちは奈落のそこよりももっと黒い口の中へ落ち込み、あっという間に見えなくなった。
そしてその瞬間、本当に一時的なものではあったがアザトースに隙が生まれた。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
ド、ドン!!
黒色火薬のものと思われる黒い煙、そして2連装拳銃のものと思われる発砲音アザトースの腹の中で響いた。
「ぐわっ!?うわあぉおおお!!!!」
アザトースは声に鳴らない悲鳴を上げた。そして彼はショックと黒色火薬の煙で喉がいぶされたので、飲み込まれた悪魔貴族たちと未だ無限の夢の中を旅する天使の憲兵大隊を吐き出してしまった。
悪魔貴族たちは何がなんだかわからず、右往左往する。そして彼らが冷静になったとき、目の前にいたのは苦しむ混沌の王と、その口を右手で必死にこじあけながら悪魔貴族たちから奪い取った武器を差し出す地獄の道化師の姿だった。そう、彼がアザトースの腹の中で連装拳銃をぶっ放したのである。
やはり彼は大魔王を裏切らなかったのだ!
「早く!この武器を!今がチャンスです!もうすぐ【星辰天軍】(スター・ウォーリアーズ)が来ます!それまでに何とかこいつを…エデンの園から引き離してください!!」
ゾフィーエルは高速飛行で道化師から武器を受け取り、「やはり貴方は、大魔王様を裏切りはしなかったのですね!」と言うと彼を危うい所で助け出した。
「よくも、よくも裏切ったなメフィスト!!皮をはいで、肉をそぎ、貴様を宇宙の墓場に飾ってやる!!」
裏切られて怒りで顔を真っ青にするアザトースがそういうと、地獄の道化師は馬鹿にしたように言った。
「私は気まぐれなんでね。あんたなんかにつかえるのは、今さっきいやになっちまったんですよ!せいぜいそのグロテスクな体で、何の救いもなく宇宙をさまよってなさい!私は地球で酒でも飲んであんたを嘲笑しておきますから!!」
アザトースはそれを聞いて怒り狂い、悪魔たちは腹を抑えて大爆笑した。
すぐさまアザトースは怒りに身を任せて彼らを粉々に粉砕しようと触手を槍のように突き出してきた。
その怒りで地面にはひび割れがおきて土砂が巻き上がり、突風と怒りの稲妻が天を走り、あたり一面が恐慌状態となった。
神でさえこの状況には手をつけかねたに違いない。
さぁ、第2ステージが始まった。一同は天使からもとの悪魔の姿に戻り、エデンの外――無限の闇の世界――に舞台を移し、両者空中で向かい合う。
サタン、アスモデウスは槍、ルシファー、ゾフィーエルは魔剣を、レヴィアタンはサーベルを、ベルゼバブは爆弾を、メフィストフェレスは魔力を(悪魔たちは色々不満や皮肉を言いながらも彼を仲間として迎えた)、残りは空軍最強のマルコシアスを頼りにいざ、アザトースとの戦いが幕を開けたのであった。

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ようやくここまでこれました…やっと終わりが見えてきたZE…
彼らは実にあっけなくつかまった。悪魔たちはまさか人の心の中まで見抜いてしまう悪魔の目でさえ、見ることができないものがこの地球上にあるとは思っていなかったので一向はアザトースが姿を実体化するまで何が起こったのかまったくわからなかった。
悪魔たちの中で一番頭の良い元智の女神ベルフェゴール(なにせ紀元前に18世紀の技術を駆使して重カノン砲を工場で量産する程の奴である)でさえ、当初はテレキネシスかサイコキネシスで自分が空中に持ち上げられていると思った。
だが、悪魔たちはすぐに体中の自由がきかなく、また体中が締め付けられていることがわかり、自分たちが何かにつかまれているとわかった。彼らはすぐに落ち着くと、自由が利かないながらも相手を探した。
そして彼らは空中にいる地獄の道化師を見つけるとすぐさま罵詈雑言、聞くに堪えない暴言の数々、誹謗中傷の嵐をお見舞いした。
人間ならば、これらの言葉だけでどんな強い意志を持つものでも打ち砕かれ、二度と立ち直れぬほどの効果があってだろうが地獄の道化師の前ではまったく効果が無かった。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
地獄の道化師は落ち着き払って全員分の武器を奪い去ると、アザトースに言った。
「アザトース様、では早速お願いいたします」
「うむ」
アザトースはそういうと、周囲一帯を厚い霧で覆った。こうすればもう外からは彼らの姿は見えない。
そうして準備周到の上でアザトースは警戒を怠らずに、自らの姿を実体化した。
もしエデンの園で爆弾が−ベルフェゴールが夢の中で理論と設計図を思いついた水素爆弾−が炸裂したとしても、悪魔たちの経験した当然の驚愕は、爆弾の炸裂以上だったであろう。
アザトースはそのまま触手を引き寄せ、彼らを飲み込もうとその黒いガスの体の一部にブラックホールのような丸い口をあけた。それはなんともいえないグロテスクな光景で、その光景のあまりの恐ろしさに悪魔たちは声に鳴らない悲鳴を上げた。
「ああ!皆様!捕まってしまいましたか!」
口の奥のほうからマモンの悲鳴が聞こえた。これは駆れた金切り声であった。悪魔たちはいよいよ顔面蒼白となり、大暴れして待ち受ける運命に抵抗した。
しかし、強大な力を持つアザトースは口を大きく開けて彼らを飲み込もうとする。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
さすがのサタンももうだめだと思ったときだった。
彼は不意に動物たちの存在を思い出した。「まだ希望は廃れてはいない…」
そしてその『希望』はすぐ訪れた。動物たちが霧を破ってアザトースに背後から突進したのである!
ここで、アザトースは大怪我を…と書きたいところなのだが残念ながら混沌の王はまだ警戒を解いてはいなかった。あっという間に動物たちは触手に袋叩きにされて力を失い、むなしく地に落ちてしまったのである。
『希望』の火はともらなかった。
「メフィストフェレス!まだ脅威は去っていなかったではないか!!この嘘つきめ!!」
アザトースは当然のごとく怒ったが、地獄の道化師はすまして、「彼らは戦力外ですよ。貴方様が恐れるほどの奴らではなかったでしょう?」と言った。
「…まぁいい。どうせこれですべての脅威は去ったわけであるし」
アザトースは人間が鼻を鳴らすときのように『ふん』と言うと、再び悪魔たちを全員まとめて一気に飲み込んだ。悪魔たちは奈落のそこよりももっと黒い口の中へ落ち込み、あっという間に見えなくなった。
そしてその瞬間、本当に一時的なものではあったがアザトースに隙が生まれた。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
ド、ドン!!
黒色火薬のものと思われる黒い煙、そして2連装拳銃のものと思われる発砲音アザトースの腹の中で響いた。
「ぐわっ!?うわあぉおおお!!!!」
アザトースは声に鳴らない悲鳴を上げた。そして彼はショックと黒色火薬の煙で喉がいぶされたので、飲み込まれた悪魔貴族たちと未だ無限の夢の中を旅する天使の憲兵大隊を吐き出してしまった。
悪魔貴族たちは何がなんだかわからず、右往左往する。そして彼らが冷静になったとき、目の前にいたのは苦しむ混沌の王と、その口を右手で必死にこじあけながら悪魔貴族たちから奪い取った武器を差し出す地獄の道化師の姿だった。そう、彼がアザトースの腹の中で連装拳銃をぶっ放したのである。
やはり彼は大魔王を裏切らなかったのだ!
「早く!この武器を!今がチャンスです!もうすぐ【星辰天軍】(スター・ウォーリアーズ)が来ます!それまでに何とかこいつを…エデンの園から引き離してください!!」
ゾフィーエルは高速飛行で道化師から武器を受け取り、「やはり貴方は、大魔王様を裏切りはしなかったのですね!」と言うと彼を危うい所で助け出した。
「よくも、よくも裏切ったなメフィスト!!皮をはいで、肉をそぎ、貴様を宇宙の墓場に飾ってやる!!」
裏切られて怒りで顔を真っ青にするアザトースがそういうと、地獄の道化師は馬鹿にしたように言った。
「私は気まぐれなんでね。あんたなんかにつかえるのは、今さっきいやになっちまったんですよ!せいぜいそのグロテスクな体で、何の救いもなく宇宙をさまよってなさい!私は地球で酒でも飲んであんたを嘲笑しておきますから!!」
アザトースはそれを聞いて怒り狂い、悪魔たちは腹を抑えて大爆笑した。
すぐさまアザトースは怒りに身を任せて彼らを粉々に粉砕しようと触手を槍のように突き出してきた。
その怒りで地面にはひび割れがおきて土砂が巻き上がり、突風と怒りの稲妻が天を走り、あたり一面が恐慌状態となった。
神でさえこの状況には手をつけかねたに違いない。
さぁ、第2ステージが始まった。一同は天使からもとの悪魔の姿に戻り、エデンの外――無限の闇の世界――に舞台を移し、両者空中で向かい合う。
サタン、アスモデウスは槍、ルシファー、ゾフィーエルは魔剣を、レヴィアタンはサーベルを、ベルゼバブは爆弾を、メフィストフェレスは魔力を(悪魔たちは色々不満や皮肉を言いながらも彼を仲間として迎えた)、残りは空軍最強のマルコシアスを頼りにいざ、アザトースとの戦いが幕を開けたのであった。

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テーマ : 自作小説(ファンタジー) - ジャンル : 小説・文学
【栄光の悪魔貴族達】第1章将宗.▲競函璽
「貴方様にはより良い知識を得る権利があります。そして貴方方人間は我々動物たちを導く力があります。人間がより良い段階へ進化し、天使のように素晴らしく輝けるべき存在になるその第1段階に、なぜ躊躇する必要がありましょうか?さぁ、その実をお食べなさい」
蛇女リリスは容赦なくイヴに甘言を浴びせて知恵の実を食べさせようとした。マモンがしばらく磨いていだけはあり、知恵の実は甘言にすっかり乗せられた夢心地のイヴをぐいぐいとひきつけていた。
リリスはイヴに甘言の嵐を浴びせながら、本来ここにいるべきマモンと彼の乗り物であるガーゴイルを探したが何故かどこにも見当たらないのだった。
(まぁいい、いつかは出てきてくれるだろう…)
リリスは尚も容赦なくイヴを『原罪』へと誘った。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
「ここ…は?」
マモンは黒い空間内で倒れていた。そばにはすっかり燃料不足でへたばっているガーゴイルと同様の状態の天使軍憲兵隊の大部隊ががいる。
エーテル状態の深い闇。光は一切遮断されているがお互いのシルエットは何故かわかる。
マモンは嫌な感じがした。なんだか妙にこの闇は湿っていて、おまけに霧のような猫ぐらいの『もの』がすぐ近くや今度は遥かかなたと言った具合にあちこちで不規則にぐにょぐにょと蠢いているのだっ
た。
すくなくとも悪魔の世界の闇はもっとさらりとしてぞっとするほど寒く、遥かに肌触りがいい。
マモンはあぐらをかいて頭を手で押さえ、今までのことを最初から思い出すことにした。それには大して時間はかからなかった。
「…そうだ…確か私はリリス殿を待っているときに…ガーゴイルの悲鳴を聞きつけて、上空を眺めた!…そして確か、そうだ!」
記憶が確かになっていくにつれ、彼はぶるぶると震え、額からは絶え間なく汗が流れた。口調は段々早くなり心臓の鼓動は高まる。
「あの奇妙奇怪な化け物の触手!そいつにつかまれたんだった!そして私はガーゴイルが奴の腹の中に入れられていくのを見たあと意識を…ということは…ここはまさか…やつの腹の中だとでも言うのか!?」
ガーゴイルが力なく頷いた。
「しかし奇妙だ!なぜ私、そして悪魔や天使たちはあれほど巨大な、正しく化け物の称号にふさわしい奴に今まで気がつかなかったのだろう!」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
「私は今大変不安だ、メフィストフェレス。悪魔や天使の連中は案外簡単に捕まる。あっけなさを感じるほどだ…まさか誰かが計画を見破って罠を張っているのではないか?」
黒いガスの球体は空をすべるように等速直線運動しながら虚空を漂う。周囲には強力な瘴気が発され、薄気味悪い黒いエーテル状のどろどろとした霧の様なものが渦巻いている。
「問題ありませんよ。それが貴方様の偉大さをあらわしています。馬鹿な地上の連中が宇宙、それに時間や空間を影で支配する混沌の王アザトース様の姿を確認できるとお思いですか?」
地獄の道化師はハハハと笑いながら【混沌の王】より少し上空で飛び続けていた。
「しかしですねえ、正直貴方様が最初に出てきたときには驚きました。何せ声は聞こえど姿は見えず、貴方様が実体化したとき始めて姿をようやく【感じる】ことができました」
地獄の道化師はアザトースを落ち着かせるように心地よい声で話し続けた。
「貴方様は実体化しない限り姿を見られることはまずありませんよ。ただ、人間や神とは色々違う、動物たちになるとお話は別ですがね」
アザトースは威厳を保ちながら満足そうに全身を震わせて微笑んだ。そして尚も続けた。
「それを聞いて安心した。高位の悪魔であるお前にさえ簡単には見えないのならば我の存在に気がついたものは今現在いないに違いない(腹の中にいる奴らは例外だが)」
地獄の道化師は時計を見ながら言った。
「そうですね。後は邪魔なルシファーたちを捕らえるだけです。殺してはいけませんよ。彼らにはこの世紀の瞬間の【語り口】になって頂きますからね。戦争を起こし、命令書を偽造し、挙句は見事にここまで悪魔貴族たちを導いた貴方様の手腕はまったくを持って見事としか言いようがありません」
アザトースは興奮したような叫び声を出し、すべての触手を震わし、感動に打ち震えながら言った。
「計画は順調だ!!私や宇宙の邪神が、(クトゥルー、ダゴン、ロイガー、ハスター…名を挙げればきりがない)世界中の神話の【創世記】に当たるエピソードに現れそのエピソードを破壊することにより、全世界に宇宙の支配者として我々【大いなる支配者】の存在が知れわたるであろう!」
アザトースは一呼吸おいた。
「そうなればこっちのものだ。直ぐに人間どもは混乱に陥り、それが冷めぬ内に全世界の神々は我ら【大いなる支配者】によって征服されるのだ!」
その様子を見て地獄の道化師は微笑んだ。が、その微笑みはすぐに何かを疑うような顔になる。
彼には気になることがあったのだ。
「しかしです」
彼は尋ねた。
「【大いなる支配者】は宇宙の創世記戦争。つまり全宇宙を創った【旧神】とその家来である【大いなる支配者】の宇宙の支配権を争う戦いに敗れて以来ながきに渡って封印されていましたよね?」
アザトースは黙って聞いていた。
「【旧神】は貴方方【大いなる支配者】が復活されたことを知ればすぐさま配下の【星辰天軍】(スター・ウォーリアーズ)を派遣するのでは?」
アザトースは再び自慢げに笑った。
「何を馬鹿なことを。連中は私から知能を奪ったつもりでいるのだぞ!?まさか私がキリスト教の聖書の世界、エデンの園に今いると、誰が予測するだろうか?計画は完璧だ!!おっと…講堂が見えてきたぞ」
アザトースは攻撃態勢に入った。地獄の道化師は講堂内へ入っていった。

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作者は今まで塾の合宿に行ってきました。
なんだか我ながらむちゃくちゃな展開になってきました。わかりにくい物語ですんません…
何とか完結はさせたいと思います。では
蛇女リリスは容赦なくイヴに甘言を浴びせて知恵の実を食べさせようとした。マモンがしばらく磨いていだけはあり、知恵の実は甘言にすっかり乗せられた夢心地のイヴをぐいぐいとひきつけていた。
リリスはイヴに甘言の嵐を浴びせながら、本来ここにいるべきマモンと彼の乗り物であるガーゴイルを探したが何故かどこにも見当たらないのだった。
(まぁいい、いつかは出てきてくれるだろう…)
リリスは尚も容赦なくイヴを『原罪』へと誘った。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
「ここ…は?」
マモンは黒い空間内で倒れていた。そばにはすっかり燃料不足でへたばっているガーゴイルと同様の状態の天使軍憲兵隊の大部隊ががいる。
エーテル状態の深い闇。光は一切遮断されているがお互いのシルエットは何故かわかる。
マモンは嫌な感じがした。なんだか妙にこの闇は湿っていて、おまけに霧のような猫ぐらいの『もの』がすぐ近くや今度は遥かかなたと言った具合にあちこちで不規則にぐにょぐにょと蠢いているのだっ
た。
すくなくとも悪魔の世界の闇はもっとさらりとしてぞっとするほど寒く、遥かに肌触りがいい。
マモンはあぐらをかいて頭を手で押さえ、今までのことを最初から思い出すことにした。それには大して時間はかからなかった。
「…そうだ…確か私はリリス殿を待っているときに…ガーゴイルの悲鳴を聞きつけて、上空を眺めた!…そして確か、そうだ!」
記憶が確かになっていくにつれ、彼はぶるぶると震え、額からは絶え間なく汗が流れた。口調は段々早くなり心臓の鼓動は高まる。
「あの奇妙奇怪な化け物の触手!そいつにつかまれたんだった!そして私はガーゴイルが奴の腹の中に入れられていくのを見たあと意識を…ということは…ここはまさか…やつの腹の中だとでも言うのか!?」
ガーゴイルが力なく頷いた。
「しかし奇妙だ!なぜ私、そして悪魔や天使たちはあれほど巨大な、正しく化け物の称号にふさわしい奴に今まで気がつかなかったのだろう!」
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
「私は今大変不安だ、メフィストフェレス。悪魔や天使の連中は案外簡単に捕まる。あっけなさを感じるほどだ…まさか誰かが計画を見破って罠を張っているのではないか?」
黒いガスの球体は空をすべるように等速直線運動しながら虚空を漂う。周囲には強力な瘴気が発され、薄気味悪い黒いエーテル状のどろどろとした霧の様なものが渦巻いている。
「問題ありませんよ。それが貴方様の偉大さをあらわしています。馬鹿な地上の連中が宇宙、それに時間や空間を影で支配する混沌の王アザトース様の姿を確認できるとお思いですか?」
地獄の道化師はハハハと笑いながら【混沌の王】より少し上空で飛び続けていた。
「しかしですねえ、正直貴方様が最初に出てきたときには驚きました。何せ声は聞こえど姿は見えず、貴方様が実体化したとき始めて姿をようやく【感じる】ことができました」
地獄の道化師はアザトースを落ち着かせるように心地よい声で話し続けた。
「貴方様は実体化しない限り姿を見られることはまずありませんよ。ただ、人間や神とは色々違う、動物たちになるとお話は別ですがね」
アザトースは威厳を保ちながら満足そうに全身を震わせて微笑んだ。そして尚も続けた。
「それを聞いて安心した。高位の悪魔であるお前にさえ簡単には見えないのならば我の存在に気がついたものは今現在いないに違いない(腹の中にいる奴らは例外だが)」
地獄の道化師は時計を見ながら言った。
「そうですね。後は邪魔なルシファーたちを捕らえるだけです。殺してはいけませんよ。彼らにはこの世紀の瞬間の【語り口】になって頂きますからね。戦争を起こし、命令書を偽造し、挙句は見事にここまで悪魔貴族たちを導いた貴方様の手腕はまったくを持って見事としか言いようがありません」
アザトースは興奮したような叫び声を出し、すべての触手を震わし、感動に打ち震えながら言った。
「計画は順調だ!!私や宇宙の邪神が、(クトゥルー、ダゴン、ロイガー、ハスター…名を挙げればきりがない)世界中の神話の【創世記】に当たるエピソードに現れそのエピソードを破壊することにより、全世界に宇宙の支配者として我々【大いなる支配者】の存在が知れわたるであろう!」
アザトースは一呼吸おいた。
「そうなればこっちのものだ。直ぐに人間どもは混乱に陥り、それが冷めぬ内に全世界の神々は我ら【大いなる支配者】によって征服されるのだ!」
その様子を見て地獄の道化師は微笑んだ。が、その微笑みはすぐに何かを疑うような顔になる。
彼には気になることがあったのだ。
「しかしです」
彼は尋ねた。
「【大いなる支配者】は宇宙の創世記戦争。つまり全宇宙を創った【旧神】とその家来である【大いなる支配者】の宇宙の支配権を争う戦いに敗れて以来ながきに渡って封印されていましたよね?」
アザトースは黙って聞いていた。
「【旧神】は貴方方【大いなる支配者】が復活されたことを知ればすぐさま配下の【星辰天軍】(スター・ウォーリアーズ)を派遣するのでは?」
アザトースは再び自慢げに笑った。
「何を馬鹿なことを。連中は私から知能を奪ったつもりでいるのだぞ!?まさか私がキリスト教の聖書の世界、エデンの園に今いると、誰が予測するだろうか?計画は完璧だ!!おっと…講堂が見えてきたぞ」
アザトースは攻撃態勢に入った。地獄の道化師は講堂内へ入っていった。

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作者は今まで塾の合宿に行ってきました。
なんだか我ながらむちゃくちゃな展開になってきました。わかりにくい物語ですんません…
何とか完結はさせたいと思います。では
テーマ : 自作小説(ファンタジー) - ジャンル : 小説・文学










良い結果が出ますように奄環和弘(M∀ZU)申し訳ありませんがNo titleがんばってくださいね。さなえ申し訳ありませんがNo titleがんばってください。
私もいつまでブログを続けられるかわかりませんが
帰還をお待ちしてます。銀蛇申し訳ありませんがNo title間に合ってるかどうか解らんけども・・・
「行ってらっしゃい」テスラ【栄光の悪魔貴族達】第1章エピローグ 星辰天軍、そして…No titleありがとうございます。
地獄の道化師は書くのに苦労しました。どんな奴か決めるのに時間がかかってしまって。
最後は勝利…したらまずいですよね。でも敗北させては黒き鉄塔【栄光の悪魔貴族達】第1章エピローグ 星辰天軍、そして…No titleまずは第一章終了おめでとうございます。
壮絶な戦いでしたね。
地獄の道化師は最後まで食えない奴でした。
最後は勝利……という形になるのでしょうが、悪魔たちとすれ銀蛇