【栄光の悪魔貴族達】第1章将臭機“新
地獄の道化師は講堂の扉を開き、アザトースが見事な触手裁きで悪魔貴族たちを全員まとめて捕らえるのを見守った。
彼らは実にあっけなくつかまった。悪魔たちはまさか人の心の中まで見抜いてしまう悪魔の目でさえ、見ることができないものがこの地球上にあるとは思っていなかったので一向はアザトースが姿を実体化するまで何が起こったのかまったくわからなかった。
悪魔たちの中で一番頭の良い元智の女神ベルフェゴール(なにせ紀元前に18世紀の技術を駆使して重カノン砲を工場で量産する程の奴である)でさえ、当初はテレキネシスかサイコキネシスで自分が空中に持ち上げられていると思った。
だが、悪魔たちはすぐに体中の自由がきかなく、また体中が締め付けられていることがわかり、自分たちが何かにつかまれているとわかった。彼らはすぐに落ち着くと、自由が利かないながらも相手を探した。
そして彼らは空中にいる地獄の道化師を見つけるとすぐさま罵詈雑言、聞くに堪えない暴言の数々、誹謗中傷の嵐をお見舞いした。
人間ならば、これらの言葉だけでどんな強い意志を持つものでも打ち砕かれ、二度と立ち直れぬほどの効果があってだろうが地獄の道化師の前ではまったく効果が無かった。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
地獄の道化師は落ち着き払って全員分の武器を奪い去ると、アザトースに言った。
「アザトース様、では早速お願いいたします」
「うむ」
アザトースはそういうと、周囲一帯を厚い霧で覆った。こうすればもう外からは彼らの姿は見えない。
そうして準備周到の上でアザトースは警戒を怠らずに、自らの姿を実体化した。
もしエデンの園で爆弾が−ベルフェゴールが夢の中で理論と設計図を思いついた水素爆弾−が炸裂したとしても、悪魔たちの経験した当然の驚愕は、爆弾の炸裂以上だったであろう。
アザトースはそのまま触手を引き寄せ、彼らを飲み込もうとその黒いガスの体の一部にブラックホールのような丸い口をあけた。それはなんともいえないグロテスクな光景で、その光景のあまりの恐ろしさに悪魔たちは声に鳴らない悲鳴を上げた。
「ああ!皆様!捕まってしまいましたか!」
口の奥のほうからマモンの悲鳴が聞こえた。これは駆れた金切り声であった。悪魔たちはいよいよ顔面蒼白となり、大暴れして待ち受ける運命に抵抗した。
しかし、強大な力を持つアザトースは口を大きく開けて彼らを飲み込もうとする。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
さすがのサタンももうだめだと思ったときだった。
彼は不意に動物たちの存在を思い出した。「まだ希望は廃れてはいない…」
そしてその『希望』はすぐ訪れた。動物たちが霧を破ってアザトースに背後から突進したのである!
ここで、アザトースは大怪我を…と書きたいところなのだが残念ながら混沌の王はまだ警戒を解いてはいなかった。あっという間に動物たちは触手に袋叩きにされて力を失い、むなしく地に落ちてしまったのである。
『希望』の火はともらなかった。
「メフィストフェレス!まだ脅威は去っていなかったではないか!!この嘘つきめ!!」
アザトースは当然のごとく怒ったが、地獄の道化師はすまして、「彼らは戦力外ですよ。貴方様が恐れるほどの奴らではなかったでしょう?」と言った。
「…まぁいい。どうせこれですべての脅威は去ったわけであるし」
アザトースは人間が鼻を鳴らすときのように『ふん』と言うと、再び悪魔たちを全員まとめて一気に飲み込んだ。悪魔たちは奈落のそこよりももっと黒い口の中へ落ち込み、あっという間に見えなくなった。
そしてその瞬間、本当に一時的なものではあったがアザトースに隙が生まれた。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
ド、ドン!!
黒色火薬のものと思われる黒い煙、そして2連装拳銃のものと思われる発砲音アザトースの腹の中で響いた。
「ぐわっ!?うわあぉおおお!!!!」
アザトースは声に鳴らない悲鳴を上げた。そして彼はショックと黒色火薬の煙で喉がいぶされたので、飲み込まれた悪魔貴族たちと未だ無限の夢の中を旅する天使の憲兵大隊を吐き出してしまった。
悪魔貴族たちは何がなんだかわからず、右往左往する。そして彼らが冷静になったとき、目の前にいたのは苦しむ混沌の王と、その口を右手で必死にこじあけながら悪魔貴族たちから奪い取った武器を差し出す地獄の道化師の姿だった。そう、彼がアザトースの腹の中で連装拳銃をぶっ放したのである。
やはり彼は大魔王を裏切らなかったのだ!
「早く!この武器を!今がチャンスです!もうすぐ【星辰天軍】(スター・ウォーリアーズ)が来ます!それまでに何とかこいつを…エデンの園から引き離してください!!」
ゾフィーエルは高速飛行で道化師から武器を受け取り、「やはり貴方は、大魔王様を裏切りはしなかったのですね!」と言うと彼を危うい所で助け出した。
「よくも、よくも裏切ったなメフィスト!!皮をはいで、肉をそぎ、貴様を宇宙の墓場に飾ってやる!!」
裏切られて怒りで顔を真っ青にするアザトースがそういうと、地獄の道化師は馬鹿にしたように言った。
「私は気まぐれなんでね。あんたなんかにつかえるのは、今さっきいやになっちまったんですよ!せいぜいそのグロテスクな体で、何の救いもなく宇宙をさまよってなさい!私は地球で酒でも飲んであんたを嘲笑しておきますから!!」
アザトースはそれを聞いて怒り狂い、悪魔たちは腹を抑えて大爆笑した。
すぐさまアザトースは怒りに身を任せて彼らを粉々に粉砕しようと触手を槍のように突き出してきた。
その怒りで地面にはひび割れがおきて土砂が巻き上がり、突風と怒りの稲妻が天を走り、あたり一面が恐慌状態となった。
神でさえこの状況には手をつけかねたに違いない。
さぁ、第2ステージが始まった。一同は天使からもとの悪魔の姿に戻り、エデンの外――無限の闇の世界――に舞台を移し、両者空中で向かい合う。
サタン、アスモデウスは槍、ルシファー、ゾフィーエルは魔剣を、レヴィアタンはサーベルを、ベルゼバブは爆弾を、メフィストフェレスは魔力を(悪魔たちは色々不満や皮肉を言いながらも彼を仲間として迎えた)、残りは空軍最強のマルコシアスを頼りにいざ、アザトースとの戦いが幕を開けたのであった。

1月1回頼みます
こちらもお願いします
ようやくここまでこれました…やっと終わりが見えてきたZE…
彼らは実にあっけなくつかまった。悪魔たちはまさか人の心の中まで見抜いてしまう悪魔の目でさえ、見ることができないものがこの地球上にあるとは思っていなかったので一向はアザトースが姿を実体化するまで何が起こったのかまったくわからなかった。
悪魔たちの中で一番頭の良い元智の女神ベルフェゴール(なにせ紀元前に18世紀の技術を駆使して重カノン砲を工場で量産する程の奴である)でさえ、当初はテレキネシスかサイコキネシスで自分が空中に持ち上げられていると思った。
だが、悪魔たちはすぐに体中の自由がきかなく、また体中が締め付けられていることがわかり、自分たちが何かにつかまれているとわかった。彼らはすぐに落ち着くと、自由が利かないながらも相手を探した。
そして彼らは空中にいる地獄の道化師を見つけるとすぐさま罵詈雑言、聞くに堪えない暴言の数々、誹謗中傷の嵐をお見舞いした。
人間ならば、これらの言葉だけでどんな強い意志を持つものでも打ち砕かれ、二度と立ち直れぬほどの効果があってだろうが地獄の道化師の前ではまったく効果が無かった。
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地獄の道化師は落ち着き払って全員分の武器を奪い去ると、アザトースに言った。
「アザトース様、では早速お願いいたします」
「うむ」
アザトースはそういうと、周囲一帯を厚い霧で覆った。こうすればもう外からは彼らの姿は見えない。
そうして準備周到の上でアザトースは警戒を怠らずに、自らの姿を実体化した。
もしエデンの園で爆弾が−ベルフェゴールが夢の中で理論と設計図を思いついた水素爆弾−が炸裂したとしても、悪魔たちの経験した当然の驚愕は、爆弾の炸裂以上だったであろう。
アザトースはそのまま触手を引き寄せ、彼らを飲み込もうとその黒いガスの体の一部にブラックホールのような丸い口をあけた。それはなんともいえないグロテスクな光景で、その光景のあまりの恐ろしさに悪魔たちは声に鳴らない悲鳴を上げた。
「ああ!皆様!捕まってしまいましたか!」
口の奥のほうからマモンの悲鳴が聞こえた。これは駆れた金切り声であった。悪魔たちはいよいよ顔面蒼白となり、大暴れして待ち受ける運命に抵抗した。
しかし、強大な力を持つアザトースは口を大きく開けて彼らを飲み込もうとする。
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彼は不意に動物たちの存在を思い出した。「まだ希望は廃れてはいない…」
そしてその『希望』はすぐ訪れた。動物たちが霧を破ってアザトースに背後から突進したのである!
ここで、アザトースは大怪我を…と書きたいところなのだが残念ながら混沌の王はまだ警戒を解いてはいなかった。あっという間に動物たちは触手に袋叩きにされて力を失い、むなしく地に落ちてしまったのである。
『希望』の火はともらなかった。
「メフィストフェレス!まだ脅威は去っていなかったではないか!!この嘘つきめ!!」
アザトースは当然のごとく怒ったが、地獄の道化師はすまして、「彼らは戦力外ですよ。貴方様が恐れるほどの奴らではなかったでしょう?」と言った。
「…まぁいい。どうせこれですべての脅威は去ったわけであるし」
アザトースは人間が鼻を鳴らすときのように『ふん』と言うと、再び悪魔たちを全員まとめて一気に飲み込んだ。悪魔たちは奈落のそこよりももっと黒い口の中へ落ち込み、あっという間に見えなくなった。
そしてその瞬間、本当に一時的なものではあったがアザトースに隙が生まれた。
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ド、ドン!!
黒色火薬のものと思われる黒い煙、そして2連装拳銃のものと思われる発砲音アザトースの腹の中で響いた。
「ぐわっ!?うわあぉおおお!!!!」
アザトースは声に鳴らない悲鳴を上げた。そして彼はショックと黒色火薬の煙で喉がいぶされたので、飲み込まれた悪魔貴族たちと未だ無限の夢の中を旅する天使の憲兵大隊を吐き出してしまった。
悪魔貴族たちは何がなんだかわからず、右往左往する。そして彼らが冷静になったとき、目の前にいたのは苦しむ混沌の王と、その口を右手で必死にこじあけながら悪魔貴族たちから奪い取った武器を差し出す地獄の道化師の姿だった。そう、彼がアザトースの腹の中で連装拳銃をぶっ放したのである。
やはり彼は大魔王を裏切らなかったのだ!
「早く!この武器を!今がチャンスです!もうすぐ【星辰天軍】(スター・ウォーリアーズ)が来ます!それまでに何とかこいつを…エデンの園から引き離してください!!」
ゾフィーエルは高速飛行で道化師から武器を受け取り、「やはり貴方は、大魔王様を裏切りはしなかったのですね!」と言うと彼を危うい所で助け出した。
「よくも、よくも裏切ったなメフィスト!!皮をはいで、肉をそぎ、貴様を宇宙の墓場に飾ってやる!!」
裏切られて怒りで顔を真っ青にするアザトースがそういうと、地獄の道化師は馬鹿にしたように言った。
「私は気まぐれなんでね。あんたなんかにつかえるのは、今さっきいやになっちまったんですよ!せいぜいそのグロテスクな体で、何の救いもなく宇宙をさまよってなさい!私は地球で酒でも飲んであんたを嘲笑しておきますから!!」
アザトースはそれを聞いて怒り狂い、悪魔たちは腹を抑えて大爆笑した。
すぐさまアザトースは怒りに身を任せて彼らを粉々に粉砕しようと触手を槍のように突き出してきた。
その怒りで地面にはひび割れがおきて土砂が巻き上がり、突風と怒りの稲妻が天を走り、あたり一面が恐慌状態となった。
神でさえこの状況には手をつけかねたに違いない。
さぁ、第2ステージが始まった。一同は天使からもとの悪魔の姿に戻り、エデンの外――無限の闇の世界――に舞台を移し、両者空中で向かい合う。
サタン、アスモデウスは槍、ルシファー、ゾフィーエルは魔剣を、レヴィアタンはサーベルを、ベルゼバブは爆弾を、メフィストフェレスは魔力を(悪魔たちは色々不満や皮肉を言いながらも彼を仲間として迎えた)、残りは空軍最強のマルコシアスを頼りにいざ、アザトースとの戦いが幕を開けたのであった。

1月1回頼みます
ようやくここまでこれました…やっと終わりが見えてきたZE…
テーマ : 自作小説(ファンタジー) - ジャンル : 小説・文学
コメント
No title
ほう、こういう展開ですか。
メフィストの台詞が痛快ですね。
次回は決戦ですね。
どのような戦いが繰り広げられるのか楽しみです。
メフィストの台詞が痛快ですね。
次回は決戦ですね。
どのような戦いが繰り広げられるのか楽しみです。
No title
こういう展開です。
メフィストはいとも簡単に相手を裏切るような悪い奴ですので召還にはご注意ください。
ですね、何とか完結できそうです。よかった
メフィストはいとも簡単に相手を裏切るような悪い奴ですので召還にはご注意ください。
ですね、何とか完結できそうです。よかった
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良い結果が出ますように奄環和弘(M∀ZU)申し訳ありませんがNo titleがんばってくださいね。さなえ申し訳ありませんがNo titleがんばってください。
私もいつまでブログを続けられるかわかりませんが
帰還をお待ちしてます。銀蛇申し訳ありませんがNo title間に合ってるかどうか解らんけども・・・
「行ってらっしゃい」テスラ【栄光の悪魔貴族達】第1章エピローグ 星辰天軍、そして…No titleありがとうございます。
地獄の道化師は書くのに苦労しました。どんな奴か決めるのに時間がかかってしまって。
最後は勝利…したらまずいですよね。でも敗北させては黒き鉄塔【栄光の悪魔貴族達】第1章エピローグ 星辰天軍、そして…No titleまずは第一章終了おめでとうございます。
壮絶な戦いでしたね。
地獄の道化師は最後まで食えない奴でした。
最後は勝利……という形になるのでしょうが、悪魔たちとすれ銀蛇